「公正な取引慣行の実現」に向けた取り組みの一環として、公正取引委員会・中小企業庁・消費者庁に要請書を提出しました!32日)
菅久事務総長に要請書を手交する伊藤会長
(公正取引委員会にて)
 3月2日(月)に、UAゼンセンと連携して、公正取引委員会(菅久事務総長)、中小企業庁(亀井事業環境部 取引課長)、消費者庁(宮原消費者教育推進課長)に対して、「公正な取引慣行の実現」に関する要請を行いました。フード連合からは伊藤会長以下2名、UAゼンセンからは松浦会長以下5名の合計9名が同行しました。

 公正取引委員会では、伊藤会長から、@優越的地位の濫用事例を踏まえた小売業者などに対する適正な改善指導や法令遵守、A告発納入業者および告発者の保護、B「大規模小売業告示」の周知の徹底と指導強化に関する「要請書」(別添の「要請書」参照)を手交しました。
 そして、青木政策局長から昨年実施した「取引慣行に関する実態調査」(2019年8月〜9月)の結果について報告しました。
 菅久事務総長からは、「優越的地位の濫用行為に対しては厳正な法執行を通じて改善に向けて対処していく。また、告発者が報復行為を懸念することがないようにすることが重要である。個別の情報が特定されないように配慮しながら、幅広く情報収集をしている。」などのコメントがありました。
その後伊藤会長から、「調査結果は実名で報告しているので、これをもとにさらなる調査、情報収集等をお願いしたい。近年、優越的地位の濫用行為は、マスメディア等においても注目されている。引き続き改善に向けた取り組みを要望する。」と伝えました。

亀井事業環境部 取引課長に要請書を手交する伊藤会長
(中小企業庁にて)
 中小企業庁では、公正取引委員会への要請と同様に、亀井事業環境部 取引課長に「要請書」を手交し、調査結果について報告しました。
 亀井事業環境部 取引課長からは、「法の適正な執行にとどまらず、各業界団体が策定している自主行動計画について、業界団体がどのように振り返っているか等、進捗のフォローアップを審議会を通して行っている。」「業界に働きかけるためには具体的な現場の『生の声』が重要である。引き続き情報提供をお願いしたい。」などのコメントがありました。
 その後の意見交換では、「スーパーマーケット関連の業界団体が複数あるため、この取り組みには難しさがあると感じている。経済産業省と中小企業庁等が連携して取り組みを進めてほしい。」と伝えました。

 
宮原消費者教育推進課長に要請書を手交する
伊藤会長(消費者庁にて)
消費者庁では、宮原消費者教育推進課長に対して、@消費者が自らの適切な判断により、健全なフードバリューチェーンを実現するために、実効性のある対策を検討・推進すること、A単に安価を追求するだけではなく、持続的な食品提供を実現することが“食の安全・安心”につながることについて消費者教育に反映すること等を要請しました(別添の「要請書」参照)。そして、青木政策局長から、本要請の基点となる上記の調査結果について報告しました。
 宮原消費者教育推進課長からは、「『食』の適正な価格の実現については、消費者教育等を通じて取り組みを進めていく。また、食の安全・安心に関するリスクコミュニケーションの取り組みなども各省庁と連携して取り組んでいる。」とのコメントがあり、その後意見交換を行いました。

要請書の手交後に行われた意見交換の様子
(公正取引委員会にて)
 今回の要請についても、これまで取り組んできた不公正な取引慣行の実態の周知や是正要請等の取り組みに加え、食品の本来あるべき「商品価値」・「付加価値」に見合う「販売価格」となっているかについて問題提起することもでき、有意義な要請行動となりました。


フード連合は、UAゼンセンとともに
現場の「生の声」を伝えてきました!(中小企業庁にて)
 今後フード連合は、公正取引委員会地方事務所等に対しても、同様の要請を行っていくとともに、「取引慣行に関する実態調査」に関する具体的な事例などの詳細について、公正取引委員会・中小企業庁に対して実務者協議を行うこととしています。また、流通関係の業界団体等に対しても報告・意見交換を行うなど、引き続き「公正な取引慣行の実現」に向けて活動を展開していきます。

◆クリックすると要請書が開きます。
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