年頭あいさつ 会長 松谷和重11日)
新年おめでとうございます。
昨年は、加盟単組の皆様方のご協力で一年を無事終える事が出来ました。
心新たに新年を迎え、皆様方の健康と活躍を祈念致します。
昨年も色々な出来ごとがございました。何と言っても、自然災害が非常に多く発生しました。それも、度重なる被害が全国で頻発し、時には広域なレベルで発生し、地方自治体では追いつかないほどの大規模なものもありました。
私達人間は、予測困難な自然災害を止める事は出来ません。しかも、想定をはるかに超える災害規模なら尚更の事でしょう。
しかし、最低でも同じレベルの災害には対処が出来ていなければいけません。「もしも」の想定をもう1度考え見直す必要があると考えます。
さて、今年の4月から働き方改革関連の法律が順次施行されます。
とりわけ長労働時間の罰則付上限規制、60時間を超える時間外労働の割増率の中小企業への猶予が廃止され、25%から50%になります。
有給休暇は10日以上付与されている労働者への時季を指定した5日取得が義務化されます。
時間外労働の上限規制は、大手が先行し、中小企業は2020年からの施行となり、時間外割増率の猶予廃止からの見直しは2023年4月1日からとなります。
有給休暇は、あくまで本人に取得権利があるので、時季の指定を待つのではなく、まずは自分の取得したい日程を優先する様心がけましょう。
法律の施行は、本来は一律である事が望ましい訳ですが、長年の懸案であった労働時間に対する対策がようやく前進出来た形となりました。
法律では施行日が決まっていますが、出来る事ならそれを待つことなく、労働環境の改善の先取りに向けた企業間競争を労使で行う事が望ましいのではないかと考えます。
ここに来て、人手不足感が慢性化しており、倒産する企業や、店舗においては、営業時間の短縮を余儀なくされる等影響が出ています。
そんな中、改正出入国管理法が成立し、現在の技能実習生や学生就労に加え、今まで認められていた特定業種での就労以外に、単純労働を含めた就労を目的とした労働力を海外に求める事になりました。
議論の経過はさておき、私達の職場にも既に働いている実態があると思いますが、働く環境は整っているでしょうか?生活する環境はどうでしょう?賃金の支払いは法律を遵守していますか?
様々な問題が整理されていない中、事実上の移民とも取れる政策が4月からの施行となり不安が増すばかりです。
一方、AIを使った技術が日々進歩し、実用化もされています。近い将来、エンジンを使った動力から別の動力へと切り替わり、地球環境問題となっている排出ガスの問題も解消されるでしょう。
また、物と物が繋がる事により、様々な出来事がビッグデーター等で予測可能となり、製造製品であれば無駄の削減に繋がり、廃棄ロスにも繋がって行く事でしょう。
 それに伴い、新たなプラットフォームが生まれ、私達の働き方は勿論、生活スタイルまで、大きく変化していく事が容易に創造出来ます。
 松下幸之助氏の名言として「過去をどれだけ悔やんでも仕方がない。未来を悲観してもどうしょうも出来ない。現在に最善を尽くすだけ。」とありますが、
先が見えて来ているのなら、それに向け準備するのは最大の武器でもあり、防御ではないかと思います。
今、私はそんな世の中の変容を想像しながら、または感じながら日々を過ごしています。
 さて、いよいよ2019春闘の幕開けとなります。
 あくまでも平均ですが、これまでフード連合では加盟単組の踏ん張りで5年連続のベア獲得が出来ています。今年の方針は1月28日に開催します第17回中央委員会で決定しますが、既に討論集会などで議論されていますように、昨年の課題をどう克服、あるいは前進させていくのか、ということです。
大きく開いた格差をどう縮めていくのか、自分達の賃金水準をどこまでに引き上げれば、働き方に見合った賃金になるのかを改めて設定する必要があります。
 そして、何と言っても大手の役割はまだまだ必要です。部会での情報交換による取り組みや、地域での業種を超えた取り組み、また、グループ労連などで構成されている仲間との連携は、大いに水準を高められる取り組みだと思います。
 今年は猪の歳です。全力でもう突進し、取り組みを強化して行きましょう!
 共にがんばりましょう!今年も宜しくお願い致します。