〜中小労組の意地を見せよう〜中部・関西ブロック中小労組代表者会議を開催226日)
未加盟1単組を含む20単組参加のもと、中部・関西ブロック中小労組代表者会議を開催。
 中部・関西ブロック主催の中小労組代表者(2016春闘交渉力強化)会議を、2月20日(土)、兵庫勤労文化会館で開催し、20単組(未加盟1単組含む)の代表者、計34名が参加しました。
 冒頭、松谷会長から「2016春季生活闘争を取り組むにあたって」というテーマで講義を受けました。
 連合・他産別の現在の取り組み状況をはじめ、中央情勢について説明を受けました。「連合、フード連合が掲げるベア2%基準は、しっかりとした根拠がある。日本経済を好循環社会していくには、賃上げが必要性であるということは、誰もが認めていることである。2014、2015春闘では、大手組合は一定のベアを獲得できたが、中小労組においては、定昇制度がないところや、定昇があっても少額である。又、賃金レベルそのものが、大手との格差があり、更に拡大している。中小企業も社会の一員であり、社会の要請に応えるのが、企業の社会的責任であることを交渉で強く訴えていただきたい。」と激励の言葉をいただきました。
 次に、各単組より2016春闘の取り組み状況の報告がありました。既に要求書を提出した単組もありましたが、要求内容、交渉スケジュール、定昇制度の有無、個別賃金データの把握状況を、全体で共有しました。

春闘の「交渉力を強化するには」というテーマで意見交換を行なう参加者たち。
 その後、「交渉力を強化するには」というテーマでブロック局より提起し、参加者で意見交換を行いました。

<提起した内容>
@賃金実態・分析については、調査時報の活用方法の説明。
A要求づくりについては、フード連合会長名での「2016春季労使交渉にあたっての申し入れ」の活用。
B交渉(戦術)については、「フード連合2016春季生活闘争ハンドブック」を大いに活用し、交渉に臨む際、執行部で「模擬団交(ロールプレーイング)」を行う等のシミュレーションを行う。
C交渉終了後、獲得した原資(ベア)をどのように配分するかは、会社任せにするのではなく、労使で協議決定する。

 意見交換では、昨年の交渉で、
・例年、一発回答で終えるところ、回答提示後、経営側に再考を求め、交渉を粘り強く継続し、上積みを確保した。
・労務担当者の交渉発言を想定し、執行部でロールプレイングを行い、交渉に臨んだ。
――等の好事例を参加単組より紹介されました。

 60年経過した春闘ですが、昭和30年代、40年代、50年代後半までは、大手の妥率よりも、中小労組の妥結率が上回っていました。平成の前半も、中小労組の妥結率が、大手を上回った年もあります。
 「中小は、大手の妥結水準を超えてはいけない」、「親会社の妥結水準を子会社が超えてはいけない」、誰が決めたのでしょうか?
 中小労組が大手の妥結水準を超えてはいけない法律など存在しないのです。
2016春闘では、中小労組が、大手の妥結水準を超える結果を出すことが、「格差是正」、「底上げ」、「底支え」になり、その結果、経済の好循環が実現できるのです。
 是非、「中小労組の意地を見せる春闘」にしていこうではありませんか。

 本年度は、中小労組・非正規労働者の交渉については、本部、ブロック局、グループ労連、業種別部会、地区協がルーティン(決まり事・習慣)として支援していきます。 
困ったことがあれば、いつでもご連絡下さい。

(中部・関西ブロック局長 伊藤敏行)