「第25回食品業界労使による懇談会」を開催23日)
労働組合側代表として挨拶するフード連合・松谷会長
 1月26日(火)、「第25回食品業界労使による懇談会」が開催され、労使代表者71名(事務局含む)が参加しました。
まず、労働組合側代表として松谷和重 フード連合会長が挨拶を行いました。
 松谷会長は、食品業界労使の相互理解と共通認識を深めることによって、労使関係の安定と食品産業の健全な発展を図ることが労使懇の目的であるとし、とりわけ食の安全・安心については、昨今の廃棄問題について触れつつ、労使が一体となって対策を講じる必要があるとしました。 
 次に、経営側幹事会社代表の吉宮由真 味の素株式会社執行役員人事部長より、国内外の環境の変化に対応し、労使で課題を共有して取り組むことが食品産業の持続的な発展のために必要なことであると挨拶を頂きました。
 続いて、「食品産業を取巻く現状課題と展望」をテーマに、村上 秀コ 一般財団法人 食品産業センター理事長より、食品産業の経済情勢、そして、TPP大筋合意に伴う食品業界への影響や、消費税率引き上げの際の軽減税率の導入等についてご講演頂きました。
 また、食品の異物混入への対応について、「食品企業の事故対応マニュアル作成のための手引き」を作成中であるので、完成後の活用についての要請を受けました。その後の質疑では、TPP大筋合意に伴う中小企業への影響と対策について、地場産業の特性を生かした付加価値の創出と適切な対策が必要であるなど意見を述べられました。
 休憩後、「女性活躍推進と男女共同参画社会の形成〜両者(女性活躍推進法と男女共同参画社会基本法)の親子の関係から読み解く、これからの企業・労組の在り方〜」をテーマに、鹿嶋敬 一般財団法人 女性労働協会会長より、なぜ今「女性活躍」を推進すべきなのかについて、「女性活躍」と従来の女性の地位向上との違いを説明し、目指すべき社会についてご講演いただきました。また、「女性の活躍」を阻む原因について指摘しつつ、事業主および労働組合が女性活躍推進を行う上でのポイントを提示いただきました。参加者は、全体を通じて「女性活躍」は手段であり、最終的な目的は「男女共同参画社会の形成」であることについて理解を深め、4月から労使が取り組むべき課題について整理することができました。
 懇談会終了後、懇親会を行い、労使代表者による情報交換の場として、有意義な時間となりました。