2015フード連合春闘討論集会を開催〜『パラダイム・チェンジ』から更なる『ステップ・アップ』をはかる2015春闘へ!〜1215日)
参加者全員でこころを合わせ、力を合わせ、2015春闘に総力をあげて取り組むことを確認しました
 フード連合は、2014年11月26日〜27日に熱海後楽園ホテルで「2015フード連合春闘討論集会」を開催し、85単組約210名が参加して2015春季生活闘争方針(素案)の提起に対して積極的な討論を行いました。

 1日目の主催者挨拶で松谷会長は、「12月14日に衆議院議員選挙の投開票が行われるにあたり、現政権の経済対策や労働規制緩和などの様々な政策に対して、しっかりと労働者の立場から総括をすることが重要である。『アベノミクス』が争点となることが予想されるが、まさに2015春闘の大義は『デフレ脱却と経済の好循環実現』であり、その重要性を我々は再認識すべきである。2015春闘素案について、ぜひとも企業のミクロ論理のみに埋没することなく、マクロの視点から2日間、熱心な討論を御願いしたい。」と強調しました。

 基調講演では、立命館大学国際関係学部教授である高橋伸彰氏から、「2015春季生活闘争を取巻く経済情勢と賃上げの必要性」をテーマに、とりわけ「アベノミクスへの疑問点・問題点の指摘」に対し、「賃上げこそが最大の経済対策」であるということを、幅広いデータや論理を用い、ご講演を頂きました。

 その後、五野労働局長から、「2015春季生活闘争方針(素案)」について、まずは「2014春闘の振り返り」として、「2014春闘で浮き彫りになった課題」と、その課題に対する「2015春闘のテーマ・ポイント」」について説明がありました。その後、具体的要求基準と、要求に至った補足説明、さらに分析データ等の説明を行いました。「2015春闘は、2014春闘で掲げた『パラダイム・チェンジ』から更なる『ステップ・アップ』を図るため、全て組合が『3つの危機感』を共有し、『3つの格差拡大』 に歯止めをかけるべく取り組む必要がある。そのためには『交渉』はもちろん、従来の『要求方式』や『共闘体制』についても進化させることが必要不可欠である。すべての組合が月例賃金の引き上げに重点を置くことはもちろん、『底上げ』と『格差是正』に対し、食品のなかまが誇りをもって働ける賃金をめざして、“こころを合わせ、そして共闘にて“力”を合わせ、2015春闘に総力をあげて取り組む。」という方針(素案)の提起を行いました。

分散会全体発表にて発表者より今春闘における力強い決意表明をいただきました
 そして、その後は昨年に引き続き分散会形式にて13班に分かれて、1日目と2日目を合わせて約3時間に渡り、討論を行いました。内容としては、@2015春闘を取り巻く環境認識について、Aステップ・アップをはかるための「2015春闘方針(素案)」について、B成果(賃上げ)を獲得するためには?、Cその他、2015春闘の取り組み全般について、熱心かつ積極的な討論を行いました。
 その後の全体集会では、代表して6つの班に発表を頂きました。とりわけ、中小労働組合の発表においては、「中小がしっかりと賃上げを獲得しなければ経済の好循環は実現出来ないことを認識した。しっかりと2015春闘に取り組んでいく姿勢なので、大手・主要組合もぜひ引っ張って頂きたい。」という共闘への支援要請の意見や決意表明がされました。

 全体集会後に討論集会のまとめとして、山本事務局長より、「春季生活闘争は、『一足跳び』に成果が獲得出来るものではなく、日々の労働組合活動の積み重ねであり、そういう意味では2015春闘は2014春闘からの継続性が重要といえる。各加盟組合においても、もう一度、しっかりと2014春闘を総括した上で2015春季生活闘争に臨んで頂きたい。本部としては加盟組合がしっかりと交渉に取り組めるよう、共闘体制や共闘戦術、またとりわけ中小労組支援を強化していきたい。世論の喚起も相まって、労働組合が賃上げ要求を行うこと自体に疑問を呈する経営者は少なくなっていると感じる。残すはしっかりと安定的かつ継続的に『成果を獲得すること』である。全ての組合が『3つの危機感』を共有し、粘り強い取り組みを御願いしたい。」と訴え、討論集会を終了しました。