「春闘は、日常活動の延長」―中部・関西ブロック中小労組代表者会議を開催728日)
中部・関西ブロック主催の「中小労組代表者会議」を開催。19単組30名が参加し、活発な意見交換と情報共有を行いました。
 2014年7月5日(土)中部・関西ブロック主催の中小労組代表者会議を兵庫勤労文化会館(神戸市)で開催し、19単組30名が参加しました。
 冒頭、山本事務局長から、2014春闘総括等について講義がありました。
「マスコミ報道では、「政府主導」の春闘と揶揄されているが、我々が、要求し、労使で話し合い勝ち取った結果である。「要求」することの大切さを改めて感じた春闘であった。2015春闘も物価上昇局面が予想されるため、次年度に向けて議論を始めなければならない」との話がありました。
 続いて、各単組より、2014春闘の振り返りとして、成功事例や今後の課題についての報告を行いました。
 ――今春闘では、連合をはじめ久しぶりのベア春闘となったため、例年以上に、職場集会で組合員との対話を密に行った。交渉前から、「今年はベアやりますよ」と経営側に事前に伝え、プレッシャーをかけた。委員長自ら、「ベア獲得するまで終わらない」といった強い意志を持って交渉に臨んだ。――等、2014春闘は、これまでとは明らかに違う取り組みであったようです。また、グループ労連のバックアップ、業種別部会、地区協での共闘により波及効果が発揮できたとの成功事例の報告がありました。
 一方、――物価上昇を強く訴えたが、企業業績が前面に出て、経営側に対して、効果的な理論武装ができず、賃金カーブ維持にとどまった。日常活動の停滞により、労組役員の知識不足で交渉がうまくいかなかった。――等、今後の課題についても報告がありました。

 次に、現在、組織・中小委員会で検討している「組合活動の手引き(仮称)」について、議論経過を報告し、組合活動の点検について、全体で議論しました。
定期大会に関する件、組合規約・労働協約について、労使協議会の運営について、更に、情報・宣伝活動、青年活動等について重要な項目についてポイントを説明し、各単組で点検してもらうよう要請しました。
 組合員から信頼される労働組合になるには、労使関係の健全化、安定化を図り、労使対等の組織でなければなりません。また、労働組合法に則った組織運営をしてこそ労働組合と言えます。
そのためには、日常の活動を絶えず点検し、自らの組織の強み、弱みを知り、特に強化すべき課題について取り組むことが必要であります。
春闘は、春に集中して、要求し、回答を引き出す闘いでありますが、春闘時期だけ頑張っても、良い結果は生まれません。日常活動がしっかりできてこそ、組織力が強化され、春闘で「組合員の意見」を正々堂々と経営側に伝えることができます。まさに「春闘は、日常活動の延長」です。
 今回、はじめて参加いただいた組織から、非常にためになったと、後日御礼のメールをいただきました。今後もより多くの組織のご参加をお待ちしています。会議に参加できない事情がある組織に対しては、当方よりオルグさせていただきます。
 日常活動が十分できていないのは、何か原因があるはずです。自組織だけ悩んでいては、なかなか解決されません。フード連合は、その悩みの解決策を一緒に考えます。
 組織運営に関するお悩みは、いつでも気軽にご連絡下さい。

(文責:中部・関西ブロック局長 伊藤敏行)