沖縄の過去と現在を見聞し、平和の尊さとは何かを学ぶ― ピースアクションin沖縄2013.6.21〜23 ―72日)
ひめゆり学徒隊の最後の自決の地「荒崎海岸」の慰霊碑の前で平和を祈念する
 沖縄は、太平洋戦争の折、日本で唯一住民を巻き込んだ地上戦があった地です。日米両軍兵士だけではなく、民間人が戦闘に巻き込まれ、多くの尊い命が失われました。
 フード連合では、平和を考えるための行動「ピースアクションin沖縄」を毎年開催しています。今年は全国から69名(21単組)が参加しました。
 1日目「平和を考える学習会」では、1フィート運動(※)による沖縄戦実写のビデオを見て当時の実相を学びました。
 続いて、元・米軍海兵隊員で政治学者のダグラス・ラミスさんから「沖縄の基地問題について」の講演を聞きました。
 講話の中で、日本を「重たいランドセルを背負った100人の小学生」に例え、ランドセルが重たいと話合った結果、一人の子どもに75個背負わせ、残りの25個を99人で背負うことにした。75個背負った子が重たいと愚痴ると、「重たいことを知っている君が他の人に同じ思いをさせるのか?」と我慢させているような状況にあると話し、沖縄の基地問題について、我々日本人全体が沖縄の人たちは可哀想と同情するだけで、米軍基地は日本を守る上で必要だと考えており、日本にある米軍基地はどうあるべきか、日本の安全保障はどうあるべきか、沖縄の基地問題に正しく向き合い、この問題は“自分たちの問題”として認識することの必要性について話をされました。
 2日目は、68年前激戦地であった南部戦跡を平和ガイドの本村文代さんのガイドで、糸数壕(アブチラガマ)、平和祈念公園、平和の礎、平和祈念資料館、ひめゆりの塔、ひめゆり平和祈念資料館、魂魄の塔、ひめゆり学徒の最後の自決地「荒崎海岸」を歩き、過去の追体験をしました。
 3日目は、連合主催「連合2013平和オキナワ集会」に参加しました。集会では、「在沖縄米軍基地と構造的差別」と題し、佐藤優氏の基調講演を聞いた後、平和式典が開催され、フード連合からの参加者を含め、地元沖縄県のみならず全国から1,000名を超える人々が参加し、平和を祈念しました。
 「ピースアクション」は、8月の広島、長崎、9月の根室へと続きます。 

※1フィート運動の会とは?
 米国が保管する沖縄戦の記録フィルム映像を収集、上映し、戦争の醜さや平和の大切さを長年訴えってきたが、2013年3月15日に解散となった。
 発足は1983年。ひめゆり学徒隊の引率教師だった故仲宗根政善氏らが「1人1フィート(約30センチ)分、100円の寄付を」と呼びかけた。これまでに収集したフィルムはおよそ9000万円分、33キロメートル分にものぼっています。会の理念はこれからの未来を担う次世代に引き継がれていきます。

2013ピースアクションin沖縄に参加した全員が沖縄の過去と現在を見聞し、未来に向けて平和の尊さとは何かを学んだ