東洋ソフラン厚木工場にて安全衛生担当者会議(工場見学)開催821日)
安全衛生担当者会議を東洋ソフラン厚木工場で開催し、安全衛生取り組み状況についてのポイントを視察し、安全衛生対策について学ぶ
 2012年8月8日(水)安全衛生担当者会議が東洋ソフラン厚木工場で開催され、11単組の担当者を含め、19名が参加しました。
 栗田労働局政策局長の主催者挨拶に始まり、東洋ソフラン株式会社厚木工場の木下孝弘工場長からご挨拶、会社の概要説明をいただいたのちに、工場見学を行いました。厚木工場では、自動車用シートクッションパッドを生産しています。工場見学では、2班に分かれて、担当者から説明を受けながら、安全衛生取り組み状況についてのポイントを視察し、安全衛生対策について学びました。
 フード連合の加盟組合では、年間を通じて「挟まれ、巻き込まれ」事故が多発しています。このような労働災害の再発防止のために、今回は、ゴム連合の加盟単組である東洋ソフラン労働組合様のご厚意により工場見学を行うことができました。その後、小島伸一主任から、東洋ソフラン株式会社におけるリスクアセスメントの取り組みについて、講演をいただきました。
 東洋ソフラン労働組合では、「安全第一、安全はすべてに優先する。」との思いをもとに、@新人災害対策の実施、Aリスクアセスメントとハザードマップの浸透、B産業用ロボット安全対策の計画的実施などを行っています。
 まず、比較的災害件数の多い新人に対しては、「停めて、呼んで、待つの徹底」、「指差呼称」、「災害の見える化」などを行ない、十分な教育に努めています。
次に、リスクアセスメントの目的は、職場の全員が参加して、職場にある危険のリスクとそれに対応する実情を知ることで、災害に至る危険性をできるだけ取り除くことにあります。危険性(有害性)の特定をするためには、危険そうな状態、行動に目を向け、労働災害に至るプロセスを明らかにする必要があります。そのために、作業標準・作業手順書を活用し、また、チェックシートを用いて、漏れなく危険性(有害性)の特定に努めています。
 災害防止に効果の大きいリスクアセスメントについて、フード連合の加盟単組の実施率は5割強であり、取り組みが遅れています。このような現状において、東洋ソフラン労働組合の取り組みは大変参考になりました。

挨拶される東洋ソフラン株式会社厚木工場の木下孝弘工場長
 講演後、フード連合労働局から、「労働安全ニュース」を紹介し、参加者全員で、安全衛生活動と労働災害の発生状況および事例等に関する意見交換を行いました。「死亡災害発生事例などは、産業別を超えて全業種で取り組むべきである。」、「安全衛生に対する作業者の意識が低いことが問題である。」、「今回の工場見学では、掲示板の活用が参考になった。」などの報告がなされました。
 確かに、働いている人の周りにある危険を予知して発見すること(危険予知の義務)は会社側の責任です。また、リスクを除去・低減し、災害が発生しないように日常の安全衛生活動にて対策をたて、安全配慮義務を履行したかは会社側が証明する義務があります。
 しかし、労働組合も職場で積極的に安全衛生活動を行っていかなければなりません。仲間を守るためには、労使の垣根なしで取り組むことが重要です。
 労働安全衛生法第4条は、労働者の義務は、労働災害を防止するために必要な事項を守るほか、災害防止に関する措置に協力するように努めなければならないと規定しています。
 万が一、重大災害(障害等級の適用、休業災害等)が発生してしまった場合には、すみやかにフード連合に報告し、全体で共有化するとともに、労働災害再発防止に向けた取り組みに努めてください。