「労働協約を点検し、整備しよう」―中部・関西ブロック中小労組代表者会議を開催724日)
中部・関西ブロック中小労組代表者会議を開催し、18単組、1地区協の28名が参加した
 2012年7月21日(土)中部・関西ブロック主催の中小労組代表者会議を兵庫勤労文化会館で開催し、18単組、1地区協の28名が参加しました。
 山本事務局長から、2012年春闘総括として、連合の集計結果、フード連合2012春闘まとめ(案)について報告があり、参加者全員で確認しました。
 続いて、各単組より、2012春闘の振り返りとして、うまくいった成功事例や、なかなか思うようにいかなかった点(今後の課題)について報告いただきました。
 部会の回答をタイムリーに情報収集し、相乗効果が発揮できた。団体交渉で全交渉員が発言し、経営側に職場の生の声を聞かせることができた。中小労組支援センターに登録し、的確なアドバイスを受けることができた等、成功事例もある反面、回答提示後、経営側に再考を求めたが、切り崩す材料が組合側に不足していた。企業業績が悪く、充分な反論できなかった等、課題の残る結果となった単組もありました。

2012年春闘総括について話す山本事務局長
 今回、メインテーマである「労働協約の整備」については、まず、労働法のチェックを行い、法律の趣旨や意味を理解することから始め、ケーススタディーとして、いくつかの事例を基に、もし、「会社からこんなこと言われたら、あなたの単組ならどう対応しますか?」と問いかけ、参加者全員で意見を出し合いました。
 会社からの提案に対しての対応として、@提案の目的や実施の意向を確認するA「おかしいな」と思えば、安易な返答をしない(上部団体へ相談する)B提案内容が「何に(法令、就業規則、労働協約、社会通念上)」照らして問題なのかを考えるC提案内容が合理的なものかをチェック(必要性、社会的相当性、代償措置、激変緩和措置、労使協議)D団体交渉、労使協議会の実施F組織決定機関で審議、以上のステップを踏んで進めることを産別として提案しました。
 安易な会社提案を阻止し、未然に紛争(トラブル)を防ぐためには、労使のルールを確立する必要があります。そのためには労働協約の無い単組は早急に締結し、既に締結している単組も労働協約を絶えず点検し整備することを参加者全員で確認しました。
 労働組合の代表者又は労働組合の委任を受けた者は、労働組合又は組合員のために使用者又はその団体と、「労働協約の締結」その他の事項に関して「交渉する権限」を有する。(労働組合法第6条)
 労働協約締結、団体交渉は、労働組合のみに与えられた権利です。社員会、従業員クラブでは、保障されていません。今一度、労働組合であるからこそ出来ることをしっかり行い、健全な労使関係を築いていきましょう。
(文責:中部・関西ブロック局長 伊藤敏行)