第10回男女平等セミナーを開催618日)
和光大学部・竹信教授は基調講演を通じて参加者にエールを送った
 6月8日(金)〜9日(土)静岡県・「ハートピア熱海」で「第10回男女平等セミナー」が開催され、18単組64名(男性29名、女性35名)が参加しました。
 主催者を代表して江森会長より、5月に開催されたIUF世界総会の話から「世界では今、不安定雇用と多国籍企業の問題が大きなテーマとなっている。ここに集った参加者一人ひとりが学び交流し視野を拡げて職場に持ち帰ってほしい」と挨拶されました。
 つづいて、北田男女平等委員長は、「普段はあまり話さないであろう『男女平等』のことについて深く語り合い、一人ひとりでなにができるかを考えてほしい」と話されました。
 基調講演は、和光大学現代人間学部教授(元朝日新聞編集委員)の竹信三恵子氏より「女性を活用する国、しない国〜『標準』を変えよう!『妻つき男性モデル』から『両立モデル』へ〜」をテーマに講演されました。竹信教授はたくさんのデータやグラフから日本の現状を洗い出し、「日本は男女雇用機会均等法などで表向きには男女は平等であるように見せているが、パート法、派遣法などで差別を作りだしている。『過労死しかない正社員の拘束』か『生活できない非正社員の低賃金』かを選択するしかない社会が標準となっている。生きやすい働きやすい社会・職場にするために、皆で話し合い知恵を出し合ってほしい」と参加者にエールを送りました。
 その後の班別ディスカッションでは、基調講演を聞いて「自分たちでできることは?」を話し合いました。

班別ディスカッションでの議論の内容を各班は報告した
 2日目は、大山乳業農業協同組合労組とTaKaRa労組から組合活動取り組み事例報告があり、つづいて前日に行った班別ディスカッションのまとめ報告がありました。
 大山乳業労組の盛山委員長は、「単組をいかに活性化するか」を組合活動のテーマとしており、その基本は連合やフード連合の活動に参加し「広く仲間を知り、それを各職場にフィードバックすることが大切だ」と力説され、その実践の場として女性組合員を対象とした「ひなまつり座談会」を例に話されました。
 TaKaRa労組の大岡伏見支部副支部長からは、社内の女性の多くが男性の補助的な仕事でやりがいを感じていないことや、不当に低い評価を受けていることに危惧したことからアンケートを行い、諸制度があっても使われていない実態から「ライフプランハンドブック」を作成し配布した結果、女性がやりがいを持って働き続けるようになったことを発表されました。
 班別ディスカッション報告では、各班ごとに話したことを模造紙にまとめ、「良い制度はあるが活用されていないので周知を徹底する」、「自ら行動し積極的に制度を活用する」、「中間管理職を巻き込んだ仲間づくり」、「お互い様の風土作り、意識改革、制度改善」などの報告がありました。
 集会は、最後に松谷会長代行から「男女平等を皆で話し合い、男女平等と口に出さずとも男女平等があたりまえになっていく日本になるよう、実りある組合活動をしていこう」と挨拶をうけ、閉会しました。

≪参考≫
 フード連合では、毎年6〜7月を「男女平等月間」と設定し、「男女平等社会の実現は男女共通の課題である」という観点に立ち、男女がともにいきいきと活躍できる男女平等参画を進める運動や、仕事と生活が両立できる社会をめざすための取り組みを行っています。また、連合は、毎年6月を「男女平等月間」に設定しています。
 啓発用に下記ツールを活用ください。

フード連合「男女平等月間ポスター」(A3版PDF)

フード連合「男女平等月間啓発バナー」(GIF)


以上