復帰40周年5.15沖縄平和行動531日)
学習会で平和行動の目的と重要性を学ぶ
 沖縄は日本で唯一地上戦があった地です。
 1945年6月23日沖縄戦は終結し、1952年4月28日サンフランシスコ平和条約が発効されましたが、沖縄は引き続き米軍支配下におかれました。1972年5月15日、沖縄は日本に復帰しました。しかし、県民の願いは叶わず、広大な基地はそのまま残り、在日米軍専用基地の75%が集中し、基地から派生する事件や事故はあとを絶たずにいます。
 5.15平和行動はこれまでの普天間基地・嘉手納基地包囲行動など、全国の労働者、市民が参加し、毎年行われています。
 5.15平和行動とは、基地の無い沖縄本土復帰平和な暮らしを求めて、沖縄本土復帰記念日である毎年5月15日に沖縄県内を行進して平和を願う運動です。
 今年も、フード連合からは、中四国・九州ブロック、飲料ビール部会、全たばこ労組、全沖縄製糖をはじめ沖縄地区協の仲間、総勢134名が参加して沖縄の地を行進しました。
 中四国・九州ブロックは例年通り、平和学習会(ビデオ学習・沖縄地区協より平和の取り組み報告)、平和行進(復帰40年5.15平和とくらしを守る県民大会)、南部戦跡廻りをして平和学習を行いました。

 最後に参加者からの感想を紹介します。


約8キロ強の平和行進に参加した
参加者の感想@
 今回、広島地区協の代表(広島地区協・事務局長の中島修一さん(福留ハム労働組合)とともに参加)として初めて参加させて頂きましてありがとうございます。
 そもそも参加する前までは、基地の周りをデモ行進したり、戦争で被害があった場所を見たり経験したりするのだと思っていましたが、1日目からの学習会で、1フィートビデオの悲惨な惨劇を見たり現地の知花事務局長(沖縄地区協)の講和の中で平和行進の目的と重要性を改めて知る事が出来たと思います。
 平和行進とは、基地の無い沖縄本土復帰平和な暮らしを求めて、沖縄本土復帰記念日である毎年5月15日に沖縄県内を歩いて平和を願う運動で今年がまさに沖縄が本土復帰して40年目の節目の日と言う事を知りました。基地のない平和な沖縄と言う県民の夢が踏みにじられ続けて40年、今まさに米軍再編成やオスプレイ問題・米軍施設が沖縄の75%も占拠していたのは怒りが込み上げてきました。これらの目的を知り、2日目デモ行進を行い、約8.2qを歩きました。いたる場所に巡らされていた基地フェンスや騒音問題の現状を見る中でまだまだ本土復帰40年たっても何も変わってない現状を目の当たりにしました。
 3日目は朝から衝撃的なニュースが飛び込んでビックリでした。まさに昨日デモ行進で反対をしていたオスプレイの沖縄配備が決まった事です。ニュースを聞いて非常に残念な気持ちでいっぱいでした。しかし、それが現状であり戦後40年沖縄だけに基地をおしつけたりしている現状なんだと改めて思った次第です。そんな中、フード連合の仲間の皆さんと中南部戦跡を見学しました。特に印象的だったのが沖縄陸軍病院豪群20号の跡でした。まさに、戦争のつめ跡でそこにいた人達が普通でいられない現状や複数の人が1つのベットに何人も不衛生な状況で収容されていた現状を知り実際にこのような場所が見学出来た事は貴重な経験をさせて頂けたと思います。
 3日間を通じて、今まで自分が生きている中で3日間も平和について考える事はなく改めて平和の大切さを実感できた事や、現地の方が本音で語っていたあの言葉がいまだに脳裏をめぐります。
 「実際に沖縄に住んでいないと、本当の現状はわからないよ!少しでもよいから。」
 皆さんが地元に基地を持ち帰って欲しいと言った言葉が忘れられません。3日間の経験はほんの一部でしかなく、沖縄の現状だけの問題ではなく日本全体できちんと戦争について、沖縄の現状について見つめ直し ひとつひとつを解決が必要だと思います。
 この貴重な経験を職場や家庭の中で情報の共有を行い、そして、二度とこのような悲惨な悲劇が起こらない世の中を願います。
 最後になりますが、フード連合の沖縄のみなさんをはじめ中四国・九州ブロックのメンバーのみなさんとの情報共有も出来て良かったです。また、機会がありましたら是非参加させて頂きたいと思います。ありがとうございます。
 (フード連合広島地区協議会 議長/キリンビール労働組合 長澤 智也さん)
※オスプレイとは
 アメリカのベル・エアクラフトとボーイング・バートル(現在のボーイング・ロータークラフト・システムズ)が共同で開発した垂直離着陸輸送機のこと。オスプレイは開発段階で事故が相次ぎ、2012年4月にはモロッコで墜落死亡事故も発生した。
 離発着時の事故の発生により市民の安全を損なうのではないかと沖縄県民はその配備に反対している。
復帰40周年5.15平和とくらしを守る県民大会に多く人々が集った
 参加者の感想A
 去る5月12日〜14日、5.15沖縄平和行進に初めて参加させて頂きました。
 沖縄はこの時期梅雨の最中にもかかわらず、この3日間は雷様の温情か雨にも打たれず、2日目の平和行進では遠くからは東京、長野を始め各地域の仲間が多く参加され、約8キロ強の平和行進と共に太陽の下、県民大集会にも参加し、意義を十二分に噛締め、日頃の運動不足を解消し健康的に行進する事が出来ました。
 1日目は勉強会に於いて、沖縄の歴史、戦争の悲惨さを学び、2日目は戦争の悲惨さ、現在に於いても沖縄の苦しさを思い行進し、3日目は事務局の配慮で半日、沖縄戦の史跡を見学出来、本当に有意義の3日間を過ごし事が出来ました。
 (雪印メグミルク労働組合 筒井 正信さん)
フード連合中四国・九州ブロックの参加者
参加者の感想B
 5月12日から14日まで「フード連合中四国・九州ブロック2012年5.15沖縄平和行動」に参加させて頂きました。私自身としましては初めての沖縄ということで、勉強ばかりの2泊3日になりました。沖縄返還から40年という節目にあたり、この平和行動に参加することができたのは、非常に意味のあることと思い、関係各位に心から感謝致しております。
 初日はビデオで、3日目は実際に南部戦跡をまわりましたが、沖縄戦の記録は直視することができないほど悲惨なもので、目に見ることができなかった分、心で感じたことの方が多かったように思います。
 私たちが今生きている日本は平和で、しかし、その平和の上には戦争の負の遺産である米軍基地があり、その74%をも保有するこの県が返還され40年経った現在になっても、基地があることにより苦しめられているその事実に憤りを感じると共に、基地のない平和な沖縄、そして本当に平和な日本になることを心から願ってやみません。
 戦争を知らない世代の私ではありますが、だからこそこの沖縄での体験は忘れられないできこととなりました。本当にありがとうございました。
 (南九州畜産労働組合 増田 真由美さん)