「TPP交渉参加に反対する街頭演説会&デモ行進」に参加してきました117日)
 環太平洋連携協定(TPP)交渉参加に慎重な有識者らでつくる「TPPを考える国民会議」(代表世話人・宇沢弘文東大名誉教授)が11月5日、東京・有楽町にて街頭演説会を開きました。山田正彦元農水相ら約30人の国会議員が参加しました。山田氏は「TPPは米国のスタンダードを押しつけようとするものだ」と述べ、「交渉参加を阻止しなければならない」と訴えました。 演説会には、民主党の原口一博元総務相や新党日本の田中康夫議員のほか、自民党議員も参加していました。原口氏は「政権が(交渉参加を)強行するなら、民主党をぶっ壊してでも頑張る」と強調しました。この後、デモ行進を行い、「交渉参加を断固阻止」「生活を破壊するTPPは認めない」と声を上げました。 

 演説会に集まっていた方々は、保守も革新もなく、思想的立場を超えた老若男女様々でした。組合旗のみならず、多くの日章旗がはためいていたことが印象的でした。まさにTPPはイデオロギーを超えた国益(国民の生活や命を守ること)の問題であると実感しました。
デモ行進のルートは、霞ヶ関〜首相官邸〜国会議事堂の周辺まででした。衆議院・参議院議員面会所前で、TPPに反対する議員の方々に対して、請願してきました。ぜひ我々の声を確実に国会に反映させていただきたいと思いました。
各種メディアにおいて、「農業団体関係者」が中心となってデモ行進を行ったとの報道が散見されました。しかし、デモ行進に参加した私の印象では、「農業団体関係者」だけでなく、多くの若者が先頭にたってデモ行進に参加していました。

 TPP交渉への参加は、日本の将来の決定に左右するものであり、参加表明前の徹底的な国民的議論と理解が必要ですが、現段階では国民への情報は乏しく、議論は不十分と言わざるをえません。
TPP交渉参加に意欲を示している野田佳彦総理大臣は、今週10日にも政治決断し、みずからの考えを表明する見込みです。TPPをめぐる議論は、賛否が二分するなかで、今週半ばに正念場を迎えることになります。
(文責:フード連合 政策局)