平和は創り育てるもの。北海道・根室のすぐその先に日本の領土「北方四島」があることを忘れないでください!
― ピースアクションin根室 2011.9.10〜11 ―920日)
連合平和ノサップ集会に参加
 1945年8月の終戦後、「日本が降伏した後は攻撃を行わない」という連合国の原則に反して、ソ連軍は北方四島(択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島)を次々に占拠しました。そして今も、旧ソビエト・ロシアに不法占拠され続けています。

納沙布岬から貝殻島まで3.7q

 フード連合では、平和を考えるための行動「ピースアクションin根室」を毎年開催しています。
 今年は9月10日、全国から23名が根室市総合文化会館に集まり、「連合2011平和行動in根室」に参加ました。
 「平和行動in根室」では、「『願う』平和から『叶える』平和へ。つながろうNIPPON」をスローガンに、「北方四島シンポジウム」や「北方四島学習会・パネル展」が開かれ、色丹島出身者の講演「元島民の訴え」、北方四島の今の状態の講演、ロシア風水餃子「ペリメニ」づくり等の学習会に参加し、北方領土への理解を深めました。

元色丹島出身の得能氏がふるさとへの思いを語る(ニホロ)

 フード連合「平和を考える交流会」では平和について熱く語り明かしました。
 翌日11日の「連合2011平和ノサップ集会」には、連合全体で1,000名が納沙布岬望郷の岬公園の四島のかけはしの前に集まりました。
 集会で、北方領土返還要求運動連絡協議会の児玉泰子事務局長は、「平和は創り育てるもの。平和運動の北方領土として、この運動を一人ひとりが広めていってほしい」と訴えられました。

連合平和ノサップ集会で訴える児玉北連協事務局長

 2011年の「ピースアクション」は、根室で幕を閉じました。
 そして、2012年6月の沖縄へと続いていきます。
 6月沖縄、8月広島・長崎、9月の根室で、平和をあつく語り合いましょう。
 皆さんの参加をお待ちしています。

サッポロビール労組菊池さんと土代さん

「一人でも多くの人が、北方領土問題に関心を持ってほしい」
サッポロビール労働組合 土代裕也

 今回、「ピースアクションin根室」に参加し、活動を通じて数多くの学びを得ることができましたが、とりわけ強く印象に残った3つのことを紹介させていただきます。
 一つ目は、以前から「北方領土は日本の領土」という認識はありましたが、それがどのような根拠に基づいているのか、また、どのような歴史的経緯があるのか実は自分自身よくわかっていなかったということです。今回参加して、改めて北方領土が歴史的に見ても国際的な条約に照らしても「日本の領土」であることを再認識できました。今後の北方領土問題の解決に向けては、活動のスタートライン・土台となるこの認識を我々一人ひとりが確実に持つことが重要であると感じました。

連合北方四島シンポジウム(根室市総合文化会館)

 二つ目は、北方領土という場所に対してのイメージが大きく変わったということです。参加するまでは、開発の進んでいない未開の土地という印象を持っていましたが、その認識が大きく変わりました。現地における生活環境の改善はもちろんのこと、水産加工業などにおける第三国の資本誘致や、将来に向けた観光事業強化など、ここ数年でロシア政府が戦略的かつ計画的に投資を行っているという事実に驚きました。とりわけ観光という点では、北方領土には本当に豊かな自然が残っており、写真を通してではありますがその美しさには目を見張るものがありました。領土返還という観点だけではなく、このような美しい自然を守っていくという点でも、我々は取り組みを進めていく必要があるのではないかと感じました。

北方四島交流センター(ニホロ)での学習会に参加

 三つ目は、「知っているだけでは駄目だ」ということです。勿論、歴史や現状の北方領土の状況を知ることは大事ですが、それだけでは何も事態は好転しないということを感じました。この事実を知った一人ひとりが、当事者意識を持って考え、具体的なアクションに結びつけることが最も大事だと思います。そんな大それた事でなくても、まずは、家族に話す、知人に話す、職場や組合の会合で話すといった「伝える」という行動で良いと思います。私の中では今回フード連合機関紙にこの記事を掲載させていただくのもその一つと認識しております。この記事を読んだ一人でも多くの方が、北方領土問題に関心を持つようになっていただけると幸いです。

北方領土返還運動に粘り強くがんばろう!

 最後に、とても学びの多い「ピースアクションin根室」を企画いただいたフード連合の皆様に、この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。

以上