口蹄疫カンパに対する御礼が届きました119日)

 4月に宮崎県内で口蹄疫が発生して以降、急速な広がりを見せ、食肉加工業はもとより、幅広い産業に大きな被害をもたらしました。
 8月27日に「口蹄疫終息宣言」が出されたものの、口蹄疫の影響は中期的に続くと見なければなりません。
 こうしたなかで、フード連合は6月の中央執行委員会で「口蹄疫問題対策本部」を設置するとともに、緊急のカンパ活動をはじめ、宮崎地区協や現地の単組とも連携しながら対応してきました。
 カンパ活動については、8月末に締め切った結果、56単組・1地区協・フード連合事務局の58組織から2,912,408円を集約することができました。
 各単組・組合員の皆様のご協力に対して改めて感謝いたします。
 カンパ金の使途については、休業などの大きな被害を受けた3単組(全ミヤチク労組、南日本酪農労組、南日本ハム労組)に対して210万円の見舞金をすでに送付しました。また、口蹄疫によって宮崎県内全体の産業が大きな打撃を受け、今後とも影響が続くことに考慮し、口蹄疫復興支援の一環として宮崎県内で諸会議等を開催した場合、一部、助成金としても活用することにしました。
 今回見舞金を送付した3単組から、以下のような御礼が届きましたのでご報告します。


全ミヤチク労働組合
中央執行委員長 黒木 修

 謹啓 晩秋の候、フード連合及び加盟労働組合の皆様におかれましては、時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
 この度、4月20日に発生が確認されて宮崎県内で猛威を振るった家畜伝染病「口蹄疫」の発生により、皆様方には大変ご心配をおかけしたと共に、励ましの言葉やご支援をたくさん頂きまして誠にありがとうございます。
 今回の口蹄疫の発生を受けて、宮崎県内では農業や畜産などの被害だけにとどまらず、観光などの他産業をはじめ、あらゆる分野で深刻な影響が出てきている状況となっておりますが、私たちの働く潟~ヤチクでは口蹄疫の発生に伴い、業務運営上経営が厳しいことと、牛・豚の集荷見込みが当初計画より大幅に下回るとの見解により、アルバイト・職人を含む30名の方たちが雇い止めとなり心苦しい現実を目の当たりにしました。
 また、最終的に宮崎県内で口蹄疫の発生により雇い止めとなった方たちは、275名と多くの方たちが対象となり、その中でも口蹄疫の被害が最も集中した西都・児湯地区では156名の方たちが働く場所を失いました。このように厳しい現状と環境の中で、宮崎県内各地では現在いろいろな復興プロジェクトを行い、少しずつではありますが元気な宮崎を取り戻しつつある中で、ようやく私たちの働く潟~ヤチクの組合員を含めた従業員は新たな再スタートを切ることができましたが、今まで公の場でいろいろな活動自粛をやむなくされていた私たちにとって、これからの労働意欲と一致団結した組織力の強化を目的とした活動を行っていかなくてはならないという結論に達したときに、表記されております口蹄疫災害カンパ金をフード連合の同じ働く仲間を通じてたくさんのご厚情を頂きました。
 この度、大勢の皆様方よりお寄せいただいたカンパ金につきましては、私たち全ミヤチク労働組合の組合員一人ひとりのさらなる意思疎通をはかるとともに、お互いが今まで以上の連帯感を共有できる環境づくりを目的とした形でのレク活動や、今回の口蹄疫災害により私たちと同様に被害を受けた宮崎県内の労働組合の方々とフード連合宮崎地区協議会等を通じて、宮崎復興プロジェクトの一環として合同でのイベントなどを協議検討し、それを実行するときに大事に使わせていただきたいと考えております。現段階での活動予定については未定となっておりますが、レク活動や復興に向けたイベントなど実施したときにはその都度ご報告させていただきます。
 最後に、たくさんの皆様方からのご好意を頂きまして深謝申し上げますと共に、今後もご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。本当にありがとうございました。

謹白


南日本酪農労働組合
書記長 長友 寛

口蹄疫による休業中に、高千穂牧場の社員が改装した野外フードコーナー

 この度の口蹄疫問題に対する義援金につきまして、私たち南日本酪農労組へ多くの方々より心温まるご支援・ご協力を賜りましたことを厚くお礼申しあげます。
 皆様から頂きました義援金につきましては、南酪労組として高千穂牧場の商品券を一括購入することで、高千穂牧場への還元を行わせて頂ました。重ねて御礼申し上げます。
 私たち南日本酪農労組の母体となる南日本酪農協同株式会社は、宮崎県と鹿児島県の県境に位置する霧島山麓で観光牧場『株式会社 高千穂牧場』を運営しています。
 高千穂牧場は今年4月の宮崎県内口蹄疫発生を受けて、ふれあい部門を含む全飼育部門の立ち入りを禁止し、続く6月の都城市内口蹄疫発生を受け、「制限区域外」ではありましたが防疫対策強化のため6月14日から7月16日まで営業を休止しました。
 この結果、年間で最も来場者数の多いゴールデンウィークや遠足シーズンでの休場となり、本年度の経営に大きな影を落とすことになりました。
 営業休止期間中から口蹄疫終息後の開場に向けて、野外フードコーナーの大規模改装に着工するとともに、塩キャラメルプリン、チーズフォンデュドックなどの新メニュー開発を行ってきました。
 現在では来場者数も例年並みまで戻りつつありますが、経営的にはまだまだ厳しい状況が続いています。
 今後も引き続き、南酪グループが一体となって再興に全力を注ぐ所在ですので、皆様におかれましては変わらぬご支援いただきますようよろしくお願い申し上げます。


南日本ハム労働組合
書記長 松本 考史

継続的な原材料の豚の搬入の回復を

 全国のフード連合の仲間のみなさん、今回の口蹄疫での心温まるカンパ金を募っていただき大変感謝申し上げます。
 4月に宮崎で発生した口蹄疫は、畜産関係をはじめ、すべての業種に多大な影響を与え、宮崎県全体が光を失い闇に覆われているようでした。弊社は、宮崎県の北側にある日向市という所にあります。最初に口蹄疫が発生した都農町は、隣町でしたが、半径10キロの移動制限区域には、入っていなかったので、どうにか操業はできていました。しかし、搬入される豚の頭数が減っていき、又、いつ近くで口蹄疫が発生するのか、怯える日々を過ごしていました。口蹄疫の猛威はとどまるどころか、勢いを増して宮崎県全土に広がっていきました。
 6月に入り会社の近くでついに口蹄疫が発生し、ついに操業停止になってしまい、約170名の従業員が休業を余儀なくされ、1ヶ月の長い休業期間が、従業員にとって、とても辛い時でした。7月入って、口蹄疫の勢いも弱まり、8月27日に終息宣言が出されました。しかし県内のほとんどの畜産農家が、壊滅状態で、これから元の戻るまで2年程かかるといわれており、手放しに喜べることはできません。
 今回、仲間から寄せられたカンパ金は、私たちに勇気を与えてもらいました。全国にこれだけの多くの仲間が心配している事を知り、改めてつながりを実感しています。少しずつではありますが、活気を取り戻し、しっかり前を見て進んで行きたいと思いますので、これからも温かく見守って頂けたらと思います。本当にありがとうございました。